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※機関誌「宣教」(2008年1月号)「主張」欄より


 『長老教会の手引き』改訂について


 「宣教」六○七号(二○○四年二月)の「主張」欄を今回と全く同じ題で書いた。それからほぼ四年、もう改訂された新しい『長老教会の手引き』が出版されていなければならないはずなのだが、執筆が遅れていることを、「『手引き』改訂委員会」の長としてお詫びしなければならない。
 その四年前の主張欄で『長老教会の手引き』の変遷に触れたので読み返していただきたいのだが、本書の歴史は、東京伝道局が一九六七年に出した『我々の教会』という小冊子に遡る。つまり二○○七年は『長老教会の手引き』誕生四十周年だったのである。この四十年の間に本書は様々な変遷をたどってきた。書名も、「我々の教会」から「我々の教会と教会員の生活」「長老主義教会への手引き」「長老教会の手引き」と変わってきたし、それに伴って内容もずいぶん変化してきている。
 内容の変化において特に注目したいのは、四年前にも触れたが、『我々の教会と教会員の生活』(東部連合長老会によって一九七○年に発行された)においては、付録として「連合長老会解説(問答形式)」が付けられていたことである。それを読むと、東京伝道局が東部連合長老会へと発展していった際に、諸先輩方が考えておられたことが分かる。特に、日本基督教団の中に、長老主義の伝統に基づいて教会形成をする群れである連合長老会を形成していくことの必要性と正当性を真剣に考え、それを誠実に主張しようとしていたことが感じ取れるのである。例えば冒頭にはこのように語られている。「連合長老会は、教団にありて、その秩序を重んじ、教会の実質的形成に寄与せんとするものである。この目的のために、長老主義の伝統に基き、聖書と信仰告白とに即して、正しき説教と聖礼典とを行う礼拝を守ることに努める。閉鎖的分派主義と、浅薄な合同論を斥け、健全なる教会の独立性と、連帯性とを活かしつつ、主キリストの体なる教会を実現する」。
 日本基督教団の中にあってどのように歩むか、についての考え方をこのように明示しつつ、その上に立って「我々の教会と教会員の生活」について述べていた本書は、諸教会、教会員に対する「手引き」としての役割を果していたと言えるだろう。  しかし『長老主義教会への手引き』(全国連合長老会によって一九七三年に小峰書店から発行された)になると、この「連合長老会解説」は削除された。その結果本書から、日本基督教団の中にあって連合長老会を形成することの意味やその基本的理念についての解説は姿を消した。「教団にあって」ということについては「日本における長老教会の歴史」という項目において、つまり過去の経緯としてのみ触れられ、他の箇所では、あたかも教団など存在しないかのような、連合長老会が独自な全体教会として歩んでいるかの錯覚を与えかねない記述になったのである。この版から本書に「手引き」というタイトルが着いたのだが、このことによって本書は逆に手引きとしてはまことに不十分なものとなったと言わざるを得ない。例えば教会総会の定足数は五分の一とか、長老選挙の当選は三分の二以上の得票者であるべきといった大変細かい「手引き」が語られている反面、教団の教会として、それぞれの教区にありつつ地域連合長老会に加盟して教会形成をしていこうとする諸教会やそこに連なる教会員が直面する様々な問題についての解説や手引きは全くないのである。
 このことは、当時の教団の状況(紛争のまっ最中)からして、やむを得なかったとも言えるだろう。しかし今委員会において執筆されつつある改訂においては、この点を十分に考慮し、諸教会とそこに連なる教会員にとって本当に手引きとなるものを作成しなければならないと思っている。そのような『手引き』を出版することによって、連合長老会が日本基督教団にあって、「閉鎖的分派主義と浅薄な合同論」のどちらに陥ることをも避けつつ、真実な教会の形成に寄与しようとする群れであることを明確にすることができるだろう。そしてそうなれば、新たに連合長老会に加わろうとする教会も与えられていくに違いないと信じて、遅れがちな執筆に励んでいる。


横浜指路教会牧師 藤掛順一





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