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※機関誌「宣教」(2008年12月号)「主張」欄より


 教会記録審査について


 「各個教会長老会議の責任の下に行われる教会的行為は、地域連合長老会議によってその権威を支えられている。地域連合長老会義は教師を立て、派遣し、各個教会長老会義の記録を審査すること等を通して、各個教会長老会義を支え、指導し、その健全な歩みのために仕える。(「全国連合長老会における、・・・基本的見解」より)と記されている。教会記録審査は教会的行為の一つであり、同質の信仰に立ち、<真の教会>を形成するために欠かしてはならない教会的行為である。しかし、そのことを知りつつも、諸事情によってできていないのが実情ではないか。そこには地域連合長老会によって諸事情があると思うが、どんな基準をもって行うのかと言う教会規則の不備がある。
 東海連合長老会に赴任し、一泊二日の牧師会で、各個教会の長老会記録、教会総会記録を審査することを経験した。一人が、三つの教会の記録を審査する。一つの教会が、三人の教師の審査を受ける。審査結果を互いに発表し、それを基にして、全体で協議し、確認したものを整理し、各個教会に審査の結果として渡す。各個教会長老会はその審査結果を受け、協議し文書にて地域連合長老会へ回答をすると共に改めるべきところは改める。尚、回答されたものを、牧師会、長老会義で協議し、質疑、応答し互いに了解した上で承認、可決するという手順である。
 問題は、どんな基準で審査するかにある。必ずしも掲げた基準通りなされているとはいえないが、以下のような「審査基準」が、東海連合長老会義によって決定されている。重要なところを抜粋して紹介したい。
 基本信条の一つ、ニカイヤ・コンスタンチノポリス信条の「唯一の、聖なる、公同の、使徒的教会を信じます。」福音主義的信仰告白の、アウグスブルク信仰告白の「教会は、聖徒の会衆であって、そこで福音が純粋に教えられ聖礼典が福音に従って正しく執行されるのである。」ベルギー信仰告白の「真の教会を認識するためのしるしはつぎのとおりである。教会が純粋なる福音の教えを説いているかどうか、キリストの命じ給いしごとき純粋なる礼典を授くるかどうか、教会の訓練が悪徳を是正するために用いられているかどうか。」第二スイス信仰告白の「神の言葉が、キリストにおいて、正しく任命された説教者によって語られる時、神の言が宣べ伝えられ、信者に受け入れられることを信じる。」と「告白されています。」と掲げ、教会にとって、上記の信仰告白から必然的に導き出される成すべきことを三つ掲げている。
 尚、古来、教会は、「聖なる、唯一の、公同の、使徒的福音を説く教会として存立するために、説教、聖礼典、訓練を重んじ、聖書(正典)、信条、制度を整えることを目標としている。」と、教会成立の三要素を指し示している。
 又、教会を教会たらしめるために、改革教会の信仰を受け継ぎ、長老制度を採用し、地域連合長老会を形成し、主イエス・キリストが教会に委ねてくださった教会的行為にあたることを決断する。  以上の基本的考え方に則って、六つの項目によって、記録審査基準を決定している。一、説教、聖礼典。二、洗礼入会、信仰告白、転入会。三、礼拝、伝道、牧会(訓練)、奉仕が健全になされているか。四、地域連合長老会・全国連合長老会に加盟する教会として、改革長老教会協議会に参加する教会として歩む。会議、牧師会、各修養会、への参加、記録審査を誠実に受け止めているか。五、長老会、執事会議において、長老、執事として必要な教理を身につけるなめの勉強会がなされているか。六、長老、執事に適正な信仰指導、教会形成に資する訓練が相応しく愛を持って施されているか。
 字句通りではないが、中会としての東海連合長老会、各個教会が健やかな教会として形成、成長を願って実行していることを記した。問題は、文言通り、教会記録審査がなされればいいが、現実には掲げた通りには行かないのが実情ではないか。(私だけの感想なら良いが)しかし、記録審査を続けて行く内に、各個教会が抱えている良いこと、悪いことも見えてくる。そこに、共同の伝道牧会が生まれてくるのも事実である。


藤枝教会 青戸 宏史





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