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「主張」

※機関誌「宣教」(2010年4月号)「主張」欄より


 東部連合長老会の課題


 東部連合長老会を語る場合、そのルーツから始めなければならない。ルーツに触れること無しに、東部連合長老会を語ることは出来ないからである。
 旧日基系の牧師たちは、一九四七年四月信濃町教会において、ごく簡単な規約のもとに協力伝道会を発足させた(加盟教会五五。七七名)。各地域に旧日基の中会ごとに急速に組織されていった。一九四九年一〇月三日〜四日金沢文庫において一○三名の出席のもとに、第三回全国協力伝道協議会が開催され、「1 協力伝道会は教団の活ける公同教会的統一を期す」、「2 協力伝道会は教会制度としては長老主義を最適と認めその実現を図る」という二つの申し合わせを行った。旧日本基督教会の伝統を生かし、展開していこうとする志が明確に打ち出されたのである。
 一九五○年になると、旧日本基督教会の教団離脱、他方には、旧日基の中に、教団路線という動きが起こったため、旧日本基督教会の伝統を活かすために、一九五一年豊島駒込教会(現在の駒込教会)において、東京地区協力伝道会の伝道部が改組され、「東京伝道局」の設立総会が行われた。第一回理事会において、理事長に熊野義孝、書記に上良康、会計理事に森豊吉が選出された。翌年には、信仰告白として、一八九○年の「日本基督教会信仰の告白」を採用している。
 東京伝道局の活動としては、伝道の協力、教会修養会、長老修養会、宣教協議会などを開催しつつ、旧日本基督教会の伝統の継承と維持に努めるための努力が続けられた。
 一九五五年、東京伝道局理事会は総会議案として、東京伝道局の名称を変更すること、日本における公同教会の形成を目指すこと、そして一八九○年の信仰告白を採用することなどを検討した。特に一八九○年の「信仰の告白」は、「信仰の同質性」にかかわる重要な案件であった。
 一九六七年、一九六八年の「宣教協議会」において、「聖書に基づき歴史的諸信条による信仰の伝統の上に公同の教会を形成し、地域に連合長老会を形成する」と申し合わせた。
 それに伴い、東京伝道局は、一九六八年一一月二五日に「東部連合長老会結成準備会」を開催し、一九六九年五月五日に「東部連合長老会」が結成されたのである(加盟教会二○、準加盟教会六)。
 紆余曲折があったが、一九七六年五月五日に武蔵野教会において「全国連合長老会」が発足した。この発足会議において、「連合長老会は、二つの信仰告白を持つこと、長老制度を重んずること」を決めた。
 以上の経過によって、東部連合長老会は、協力伝道会、東京伝道局と受け継がれて来た伝統を継承していることは明白であり、その伝統は全国連合長老会規約第二条に明記されている。従って、わたしたちは、先輩たちが残してくれた貴い遺産を失うことのないよう、絶えず原点に立ち返り、確認していくことに心掛けなければならないのである。
 そのため、連合長老会が結成された目的、理念を改めて学ぼうということから、遅きに失した感があるが、昨年の長老修養会では、「全国連合長老会規約」の解説(一九七六年五月五日、第一回全国連合長老会会議で採択)を出席者全員に配布し、全文を輪読し、解説を加え学んだ。教師会でも、聖書研究の後、毎回、東部連合長老会の在り方、取り組むべきこと等を話し合っている。連合長老会が当初から目指してきたものを確認し、どのように受け継いでいくかが課題である。


小金教会 今泉 幹夫





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