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「主張」

※機関誌「宣教」(2011年4月号)「主張」欄より


 西部連合長老会の課題


 現在、西部連合長老会(以下、 西部)の「規約第二条」は、「西 部連合長老会は、聖書を基準とし、 基本信条ならびに宗教改革時代の 福音的諸信条に表明された福音理 解を継承しつつ、1890年に制 定された日本基督教会信仰告白と 1954年に制定された日本基督 教団信仰告白を併せて採択する」 となっています。これを、二〇〇八 年に改訂された全国連合長老会の 規約第二条の「・・・1890年 に制定された日本基督教会信仰の 告白に基づいて、1954年に制 定された日本基督教団信仰告白を 告白する」と同じ表現にしようと 準備しています。
 他の地域連合長老会では、既に 規約を改訂しているところがあるよ うですが、西部は少し時間をかけて 進めています。古くからの加盟教 会の中には、教団の信仰告白では なく、一八九〇年の信仰告白を礼 拝や洗礼において用いてきたところ があり、すぐに教団の信仰告白に 換えることに抵抗を感じている人が 少なくないからです。
 そのため、二〇一〇年度は、一 八九〇年の信仰告白を学び、二〇 一一年度は教団の信仰告白を学ぶ ことにしています。二つの信仰告白 は、連合長老会にとって共に大切 な信仰告白であることを再認識す るためです。
 また、一八九〇年の信仰告白に 基づいて教団の信仰告白を告白す るという歴史的重層性を強調する ことも大切なことです。連合長老 会が教団の中にあって、その独自 性、あるいは個性、特色と言った らよいかも知れませんが、それを鮮 明にする意味があるからです。
 かつての、二つの信仰告白を 「併せて採択する」という言葉は、 連合長老会発足当時の加盟教会の 状況をよくあらわしています。すな わち、ある教会は一八九〇年の信 仰告白で礼拝、洗礼を行い、また ある教会では教団の信仰告白でそ れを行っていたということです。そ れをどちらかに決めることをしませ んでした。各個教会の自主性を損 なわない緩やかな組織であろうとし たと言えるでしょう。
 東部連合長老会と西部連合長老 会が結成されたのは一九六九年、 その後、東海連合長老会が結成さ れ、三つの地域連合長老会で全国 連合長老会を結成したのは、一九 七六年です。日本基督教団が、紛 争によって荒れていた時代です。連 合長老会の存在は、加盟教会の信 仰と秩序を守ってきたと言えます。 そのような時、二つの信仰告白を 「併せて採択する」というあり方の ままで良いかどうかを検討する余裕 はなかったと思います。
 しかし、全国連合長老会が結成 されて、三五年がすぎました。三つ の地域から九つの地域に、教会数 も倍以上に増えました。今まで明 確でなかったものを、明確にする時 がきたのです。「1890年の信仰 告白に基づいて教団の信仰告白を 告白する」と改訂したのも、その 時が来たことを示しています。連合 長老会が次のステップに踏み出す 時が来たのです。
 次の段階で直面することは、相 互応援でしょう。以前から相互応 援はなされていましたが、さらに一 歩踏み出した相互応援を考えてい く必要があります。既に全国連合 長老会は「伝道援助規定」を設け、 各地域、各教会への援助を積極的 に推し進めています。
 西部連合長老会もこれに沿った 相互応援のあり方を検討していく 時にさしかかっています。人的応援、 経済的援助が今以上に重要課題と なってくるでしょう。また、それが 依存関係にならないよう各個教会 の自給独立の意識を喪失させない ことも大きな課題です。
 最後に、地域の広さを克服する という課題があります。これは他の 地域でも深刻な課題となっています が、西部も例外ではありません。 結成当時と教会数はあまり変わり ませんが、かつて大阪市内に集中 していたのが、広い範囲に点在する ような状況になっているからです。


浜寺教会 松原 望





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