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「主張」

※機関誌「宣教」(2011年7月号)「主張」欄より


 東海連合長老会の課題


 東海連合長老会(以下、東海) は、現在、加盟九教会で活動して います。一九七二年一月に設立さ れ、本年度は四〇年目になります。
東海は、「日本基督教団の東海 地域を中心とする、改革長老教会 の伝統を重んずる諸教会の共同体」 (規約第一条)ですが、神奈川、 静岡、愛知の各県に跨り、教区も 三教区に及ぶ広さがあります。そ こで当初は、分割・再編の可能性 も視野に入れながら、二〇〇五年 に、「実質化推進委員会」を立ち上 げ、理念の再確認と共に、その更 なる実質化を願って、諸活動全般 の見直しを試みました。その結果、 分割・再編は見送ったものの、牧 師会、会議、諸修養会、教会記録 審査等の改善をはじめ、「規約」 についても改定(第二条を中心に) することとなりました。
 これは、二〇〇八年度の全国連 合長老会会議での決議に準じ、 「一八九〇年信仰の告白」と、「一 九五四年信仰告白」との関係を、 「併せて採択する」から、「・・・ に基づいて告白する」へと改めたこ とです。この改定は、東海にとっ ても大きな決断でありましたが、 やはり、日本基督教団の教会とし て、私共東海も、聖書に基づき、 信仰告白を規範とする教会であり 続ける姿勢を、このような「規約改 定」という形で、間接的にではあり ますが、公けに表明して行くこと は、大切なことであると思ってい ます。しかし、それ以上に大事な のは、「連合長老会の教会で良かっ た」と、まず加盟教会が実感出来、 さらにその思いが周囲にも伝えら れ、共に歩みを進めようとの志を 持ってくださる教会、牧師が少し ずつでも加えられて行くことです。
 東海では、牧師会も会議も、 「全員出席」を旨としています。当 然のことかも知れませんが、まず 各教会の牧師たちが、責任をもっ て、地域長老会(中会)の形成を 担う姿勢を求められます。又、ど れ程移動距離が長く、時間がかかっ ても、「連合長老会の集会だから、 安心して参加できる」と喜び期待し て、遠方からでも勇んで駆けつけ る雰囲気が、今後も継承されて行 くことを願っています。近年、修 養会参加者の顔ぶれが固定傾向に あり、その打破を願う声も少なく ありませんが、そのためにも、牧 師、長老がいよいよ東海を愛し、 自ら率先して各集会に、万難を排 し参加し続けていく姿勢が求めら れるでしょう。
 教会記録審査は、東海が設立し た当時から、行なってきたことで す。数年前から、牧師会が一泊二 日で行なう形をとっています。加 盟教会の長老会議事録と、教会総 会議事録の内容審査を、二日に亘 り行ないます。内容審査であるの で、牧師間の信頼と、信仰の一致 が大前提となりますが、それと同 時に、審査する側、される側双方 の、教会的な感性や実力も期待さ れ、その意味でも、牧師にとって 大変良い訓練と学びの機会になっ ており、今後もしばらくはこの形 を続けるつもりです。
 よく、改革長老教会は伝統的に、 牧師間の平等を特徴に持つと言わ れますが、教会記録審査は、その 良さを最も良く実感できる場でも あります。お互いに信頼し合えれ ばこそ、時に、歯に衣を着せぬ指 摘(もちろん、愛と友情、慎みを 持って)をお互いにし合うことも できる訳で、和気あいあいの中で、 相当厳しいやりとりも致します。 ただ、助言を受けた牧師も、謙虚 に耳を傾け、審査結果を各教会に 持ち帰り、長老会で真摯に受け止 め、次の会議には、意見を持ち寄 ります。どの教会も、指導を受け た事柄に対し、出来る限り誠実に 応えようとしています。この様な 努力の積み重ねが、長老教会の形 成に資するものと信じ、これから も互いに切磋琢磨して成長して参 りたいと願っています。
 何よりも各教会の問題や課題に ついて、安心して相談し合える、 教会的、霊的な環境整備を整える ことが、必須の課題と考えています。


富士教会 桑原睦彦





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