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「主張」

※機関誌「宣教」(2011年8月号)「主張」欄より


 協同して献金活動を


 阪神淡路大震災の時、蕃山町教 会では協議会主催のニカイア信条 の研究会が関川泰寛牧師によって 開催されていた。参加者の一人で あった湊川教会の松原望牧師は、 研究会を中断して直ちに帰って行っ た。
 その後、教団、兵庫教区におい て救援活動がなされていくが、小 生はその方針に少々疑問を招いて いた。「地域の復興なくして、教 会の再建なし」というものであっ たから。そこで当時浜寺教会の佐 伯恒道牧師と連絡を取り合って、 私共は教会の再建を願って救援す べきと判断した。取り敢えずそれ ぞれの教会から百万円づつを携え て松原牧師を問安した。
 長老会の審議の中で、何故、湊 川教会だけなのか。という質問もあっ た。それには佐伯牧師と小生の間 には北陸時代、名古屋時代の牧師 間の交わり、勉強会を通して、今 日の教団の中にあって、どのように 教会形成をなして行くべきなのか、 という問いに、長老教会による教 会形成の道がより良いものなのでは ないかという結論へと導かれ、それ ぞれの交わりを中心にして「中会」 の働きがなされないものだろうかと いう課題が与えられる交流が生まれ ていたのであった。そして志を同じ くする教会が被害を受けたのだから、 何よりもその教会を支えていくべき ではないかと判断したのであった。
 そして連合長老会と改革長老教 会協議会とが共に、湊川教会の再 建のための献金を全国の諸教会に 訴えたのであった。その結果、湊 川教会が地域の中で最初に献堂す る恵みに与ることが出来たのであっ た。その後、釧路沖地震があり、 釧路教会より援助の申請がなされ、 前例に習って献金に協力する機会 があった。そして能登沖地震であ る。北陸連合長老会に属する七尾、 羽咋、高岡、魚津教会が被害を受 け、地域の輪島教会も被災された。 北陸の地域の伝道の困難さは皆充 分に理解しているが、特に議長の 小堀康彦牧師の熱意と指導によっ て献金目標二千万円ということに した。私共の実力ではとうてい無 謀だとも思える献金を募ることか ら開始されたが、四千万円をも超 える献げ物が与えられたのであっ た。四年間が経過し、七尾、羽咋 教会の牧師館礼拝堂が新築される ことは只々神の祝福以外の何物で もない。
 そのような想いに浸っている時 に、今回の東日本大震災が起きた。 私共が今迄経験したことが無かっ たような未曾有の惨事が生じてい る。被害も地域も大きく広い。被 災した教会、伝道所を神が顧みて 下さるように。そして礼拝をささ げる教会が慰めと希望との福音の 御言葉を聞き、宣べ伝えることが 出来るようにと祈るものである。 連合長老会の常置委員会と協議会 の全国代表者連絡会は、東日本大 震災による被災教会の「再建」の ために献金を依頼することを決定 した。今日の教団の状況の中で、 既に緊急救援募金が始められてい ることを感謝し、教団がなしてい る募金と協力しつつ、私共として も被災した教会を支えていきたい との願いをもっている。
 以上の活動に係わらさせて頂い た者としての感想がある。蕃山町 教会、浜寺教会もこの体験を通し て連合長老会加盟を考える機会と なり、湊川教会も加盟教会である 自覚に目覚めて、須磨月見山教会 として新生した。釧路教会も加盟 に導かれ、北陸連合長老会も成長 強化されたであろう。
 この活動をしていく上で貴重な のが名簿であった。初期には浜寺 教会の和田左右一長老が、現在は 海老名教会の寺田信一牧師が名簿 管理をして下さり、これが協議会 のネットワークの財産として用い られているのである。
 教団の現実の中にあって、信仰 告白の一致に基づいて教会形成を していくには戦いがある。その時、 真の主の教会を形成することを願 う諸教会が困難な中にあって尚更 協同する必要を覚える者である。


自由が丘教会 阿部祐治





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