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「主張」

※機関誌「宣教」(2020年2月号)「主張」欄より


 「教会『中年』の励ましと伝道」


 各教会、地域長老会において、教会学校、青年への伝道には意識を向け、力を入れられていることと思います。しかし、意外に忘れられているのは三〇〜六〇代の「中年」世代ではないでしょうか。男女ともに仕事をすることや、土日に仕事をすることが当たり前、教会に来くれば奉仕が忙しい。もちろん礼拝と御言葉の大切さは忘れられてはいないでしょうが、教会の交わりなしには教会形成を求めることはできません。しかし、この世代は何らかの会に入ったとしてもそこでも働きを求められてしまう現実があります。御言葉の励ましと慰めに生きることが教会の交わりなのであって、会の運営・存続のために疲弊するのでは本末転倒です。忙しく悩みの多いこの世代の教会員が本当に慰めを得る交わりを作ることが急務であると筆者は感じています。今、藤沢北教会では三〇〜四〇代および五〇〜六〇代の交わりを作ることができないか、と模索しています。そこで、そのような会のあり方を提案として考えていることをお分かちしたいと思います。あくまでも一提案ですので、各教会の課題や事情をくみ取って柔軟に考えていただければ幸いです。

・男女混合の会
 今の三〇〜六〇代のひとつの特徴は、男女別の交わりを特別に必要としているわけではない、ということです。かつては、男女別の会の必要性があったとは想像しますが、今は男女間、夫婦間で話し合うこともできるでしょうし、それこそが求められていることです。ひょっとすると歳を取るにつれ男女別がいい、ということになるのかもしれませんが、それは対応可能でしょう。

・多様なライフスタイル
 高度経済成長時代に一般的であったサラリーマンの夫、専業主婦の妻、何人かの子供という家族構成は今や多数ではありません。独身、共働き、子供がいないなどさまざまなライフスタイルの人たちが参加できる会にする必要があります。これはかなり大きなチャレンジですが、必須のことでもあります。

・「ゆるさ」と学びのバランス
 平日も忙しく、教会でも多くの責任ある奉仕を担っている世代ですので、「ゆるく集まりたい」、という要望があることはよく理解できます。けれども、それだけでは気の合う人たちしか集えない会になる危険もあります。個人的に親しくなくても教会の交わりを持つためにはいわゆる「学び」が必須です。そこで提案したいことは、「説教の恵みを分かちあう時」です。神奈川連合長老会では教会全体の会としてこのような会を行っている教会が増えています。教会形成のための活動の大きな流れだと感じます。同世代、少人数で説教の恵みを分かち合うことでかえって、ゆるいのに教会らしい会になる可能性を期待できるのではないでしょうか。

・未信徒家族の参加のしやすさ
 これは日本では時代に関わらず課題となってきたことでしょう。既婚信徒の多くは家族が未信徒です。ゆるさを求めるのであれば、まさにここではないかと思います。「教会に来てくださいよ」というようなプレッシャーなしに気兼ねなく参加できるイベントを行ってはどうでしょうか。地域長老会で中年の会の交流を持つこともできるでしょう。「素」の交わりの中にキリストの香りが漂っていることを感じ取ってもらえるような交わりがよいでしょう。・おわりに 神奈川連合長老会で九月に行った信徒交流会は、この世代の参加を大きな目標として行いました。参加者一一七名中五三名、四五%が三〇〜六〇代でした。二、三教会の同世代での交わりも可能でしょう。

(神奈川連合長老会機関誌「かながわ」二八号にもほぼ同じ文章が記載されています。ご了承ください。)


藤沢北教会 長倉 基 






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