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※機関誌「宣教」(2020年10月号)「主張」欄より


 西部連合長老会における伝道協力


 西部連合長老会は、京都府、大阪府、奈良県、兵庫県、岡山県にわたる地域、一二の教会からなる地域連合長老会である。教区的にも多様性がある。その地域性を踏まえてこれまでにも様々な形で伝道協力が為されてきた。例えば、実際にはまだ実現していないが、西部連合長老会として伝道資金を備えていることは、地域における伝道の拠点を作り出す夢を会計という形で表明したものである。
 また個人的見解を言えば、伝道協力という点で大切だと考えているのが、年に二回開催される巡回長老会と、西部連合長老会に新しく教師が着任した際に行われる長老会陪席がある。
 巡回長老会の基本線は、西部連合長老会に属する教会は一つの群れであって、その教会の課題を西部の教会全体が覚え、担うということである。だからまた西部に新しく教師が着任した際に長老会陪席を行い、西部に赴任した教師としての自覚を促すとともに、長老会もまた西部の交わりの中で教会を形成している認識を深くすることを大切にしてきた。
 巡回長老会と長老会陪席が、本質的な意味における伝道協力であるとすれば、具体的な集会の開催を通しても伝道協力をしている。
 冒頭に挙げたように西部連合長老会の地域性はかなり広く、教区的にも多様な環境下に置かれている。だからこそ、共通の信仰に依って立っていることを確認するための様々な集会もまた、伝道協力を支えるものとなっている。例えば教会全体修養会や合同婦人会などは教区の集会では確認し、学びえない共通の信仰を分かち合うことができる。しかもこの地域の広さでは集まること自体、距離と時間そして金銭を費やすものであるから、そこに集まって共通の分かち合いが出来ることそのものが、いただいた恵みを持ち帰って自分たちの教会の働きに生かそう、という意識を醸成する。それは隔年で開催されている日曜学校教師研修会においても同様である。
 伝道協力の一環として、説教者相互派遣が始められた。説教者が変わっても信仰の核心が変わらない、ということを確認することによって、一つの教会であることを共有したい、という願いから始められた。やはり地域性の広さなどから実際に日程を調整して実施することは言うほど簡単なことではないが、それでも変わらない福音の説き明かしに耳を傾け、西部に教師が立てられ、それぞれの教会に遣わされている恵みを共有できることで伝道協力につながると考えている。今後は実際に行った後のフィードバックを丁寧に積み重ねて共通認識を高めていくことで、さらに良いものになることを願っている。
 そして、近年西部連合長老会における伝道協力で特筆すべきことを挙げるとすれば、青年伝道に力を入れている点にある。先年、青年たちを韓国に研修旅行に率いていくことができたのは、西部内外の多大な協力があったからこそではあるが、画期的で恵まれたことだった。参加した青年たちの感想をある集会で共有したが、青年たちの喜びに満ちた感想を聞くことが出来たとき、彼らが教会人として育って行く期待を強くすることもできた。第二回目の韓国研修旅行も計画していたがコロナの影響で開催できなくなったことは残念なことであった。青年伝道のために献金もささげられていることもあり、海外研修は継続したい。今後は青年伝道の計画が洗礼への決意を深める機会にもなれば、と願っている。 また、西部全体としてではなく、西部内のいくつかの教会が共同して会を開催していることも地域性を鑑みれば必要な伝道協力だと言えよう。
 今後も与えられた地域性の中でどんな協力が出来るかを模索しつつ、謙遜に歩む群れでありたいと願っている。

蕃山町教会 服部 修






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